まえがき 〜マイナスうん百万円〜
「そんなやつ退学したら?」 と、
母に言われました。
だいたい1週間くらい前でした。
「そんなやつ」とはつまり私のことで、
実の母にそこまで言われる私の大学生活はこんな感じです。
あ、お金ないからバイトめっちゃしよ!
↓
栄養失調で入院しちゃった!
↓
休学して無理なくお金貯めよう!
↓
寄席とかイベントとかめっちゃ行きたい!
↓
わーい休学してお金も時間もあるからいけるやーん!
↓
全部行く。
↓
お金なくなる。
あほです。
それはもうどうしようもなく。
そして「そんなやつ」が今度は、
「東京に就職したいかも〜」って言い出したんだから、
母親の目が点になるのも当然のことです。
その点はすぐに三角になって、 私はあっという間に泣かされました。
「家族会議で自分の将来についてプレゼンしなさい。
それがしょうもなかったら、
東京行きの援助どころか、 今年の学費出さへんし。」
こうして、上森家の緊急家族会議が開かれることになりました。
休学中に貯まらなかった金の収支を全部洗い出して、
なぜ貯まらなかったのか、
今後どうゆう計画で就職しようとしてるのか。
全てまとめて資料を作ってプレゼンしてみろという宿題です。
宿題というか、今までしてこなかったのが不思議なくらい必要最低限の作業です。
そして「奨学金をどう返していくのか」。
ここが家族を不安にさせている一番の問題です。
去年の手帳を広げて、
過去の予定を全部エクセルに書き出して、
大体の費用を合計して、
月の平均なんかも出して。
ひと月ひと月書き出すごとに、
自分の計画性の無さが浮き彫りになって、
ぐりぐりと心臓が潰されていく思いがしました。
それから、
もし自分が東京に行くとしたら、
京都に残るとしたらという2パターンのお金の流れを計算しました。
そして迎えたプレゼン。昨日のことです。
お父ちゃん・お母ちゃん・おじいちゃん・おばあちゃん・おばちゃん
に時間をとってもらって話し合う場を設けてもらいました。
結果はボロボロ。
当然です。
自分で自分の首を絞めながら
「今まではダメだったけどこれから頑張ります!オエッ!」
って言ってんですから。
そんなやつが「これからは(親にもらった金で)今まで磨いたアイデア力で仕事をしたいんだ!」なんていくら言っても伝わらないし、
そもそも過去の自分にどん引きして、ひよって、未来の話なんて全然出来ませんでした。
完敗。
自分の「覚悟」だと思っていたものが、
家族にすら刺さらないちっぽけなものだと初めて気づいた日でした。
結局、「あと半年は大学に残って勉強したい」ということだけはかろうじて言えて、
学費の援助だけはもらえました。
単純に額だけの問題ではない、人間的な幼さにくだされた判断でした。
あまりのみじめさに、
生まれたてのとき以来なんじゃないかっていうくらい涙が出ました。
”就活”というものに向き合いはじめてから、
色んな人に色んなことを言っていただきました。
その中でも共通していたのが次のようなことで。
「今までは、少しの努力でなんとかなってきたんじゃない?」
「京都で何もできてない人が急に東京で成功するわけないでしょ?」
「社会のことなめてるし、甘いよね」
全部悔しかったから、たぶん全部図星です。
漫才やったり落語やったり日替わり店長のお店で企画出したり映像作ったりチラシ作ったり、
散々いろんなことをさせてもらってきましたが、
一人暮らしの説得すら家族に対してできないやつは、
何を吠えたところでいつまでたってもこどものままです。
そんなやつが、
これからどうやって奨学金うん百万円を返していくのか。
もちろんしっかり働いて、お金はコツコツ返していきます。
でも大学生活で培った能力を全部ほったらかしてお金だけ返すなんて絶対にしたくありません。
もう、うん百万円分おもしろいこと考えるしか無い。
この期におよんで何言うてんねん、
と思われるのも当然です。
でもこの考え方だけは、例え甘いと言われようと曲げたくありません。
だから本気にならねばなりません。
青臭い、抽象的なこと言ってますが、
散々泣いたあげく今そう思っちゃったので、ここに記録しておきます。
頭ん中が、からっぽのはずなのに、
ぐちゃぐちゃ散らかってるような、
弱い人間が今の私です。
何か作る人になりたいなら、
まずは自分の時間と自分の金くらい自分で作れるようになるべきだと、
今やっと気づいたくらいのがきんちょです。
昔、
「なんで顔がかわいいのに頑張るんですか?」
と言われたことがあります。
自分の中身が顔に負けてんのかと思ってしまったし、
そんなに言われるほど頑張れてません。
このブログは、
私が日常で見たあらゆるものから発想したことをとにかく書いていく場所です。
こんな中途半端な私ですが、
人生において唯一続けてきた
「なんかおもしろそうなことを見つけて発信する」
ということだけでもまずは磨いていければと思っています。
必ず読みがいのある良い記事を掲載していきます。
バカが悩むとろくなことがないので、
暗いことを書くのはまえがきだけにしておきます。